<ドクターエディ・ラボ> 研究課題を決める(2)新奇性はあるか?

■2012年10月22日

アカデミック・コミュニケーションの教授、Dr. Eddyが医学論文のジャーナル投稿に関するイロハをやさしく解説するドクターエディ・ラボ。シリーズ1では研究の一番根っこである、研究課題の決め方を解説しています。
 

(1)選ばれる論文を書くためには、目新しさが重要

 
あなたの医学研究には、新奇性はありますか?前回の記事でもお話したように、研究をし論文を書く目的は、医学研究に新しい知識を付け加えることですよね。新しい治療法や、疾病の成り立ちに対する新たな知識を既存の知識に付け足すこと。だからこそ、論文には目新しさがとても重要な要素になってきます。
実際、科学ジャーナルは新規性と非自明性を重要視して論文をセレクトします。いまや投稿されてくる論文の90%をリジェクトするジャーナルがある世知辛い出版競争の時代。新奇性が乏しい研究論文をジャーナルに送ると、リジェクトされる可能性はずっと高くなります。あなたの論文は新しく、既存の研究から飛びぬけている部分がありますか?
 

(2)論文の新奇性とは?

 
では、論文の新奇性、目新しさって何でしょうか?論文の新規性を判断する目安として、自問自答に使えるチェック項目をあげてみました。あなたの論文はこのどれかに当てはまりますか?

1. 実社会に応用可能な新しい知識を提示している

2. 先行研究からさらに進んだ研究の方向性を含む新情報を提示している

3. 先行研究の内容を否定する研究結果を提供している

4. 先行研究の内容をさらに注意深く再考し、分析している

リストを見てもわかるとおり、「よい研究課題」とはつまり既に受け入れられている知識や慣例、問題に批判的思考をしたり、新しい発想や方法を古い問題に適用したり、あなたの研究を他の人々へ教授したりすることによって生み出されます。あなたの論文の研究課題にしかないユニークな点はなんでしょうか?しっかり吟味してみましょう。
 

(3)複製(レプリケーション)は評価されるか?

 
とはいえ、未知の新しい情報を提供することだけが研究の役割ではありません。すでに発表されている研究結果が本当に普遍的な事象なのかどうかを確かめる研究も、科学にとってはとても重要ですし、評価の対象になるべきです。評価される複製(レプリケーション)は以下のようなものです。
 

1. 既存の研究結果が再現可能なのかを確かめる研究

特に、その研究が科学的に非常に重要な結果を示している場合や、観察記録や議論に疑問の余地があるような場合には、行う価値が高くなります。
 

2. ある集団に対して行った研究結果が別の集団でも適用できるのかを確かめる研究

研究対象となった集団に何らかの偏りがある場合、同じ研究デザインで別の集団で結果をとってみることでユニークな研究になる可能性があります。
 

3. 既存の研究結果を別の方法論で結果を確かめる研究

既存の研究テーマや課題を使って、たとえば観察研究を実験研究に変えたりするなど、方法論を変えて研究するやりかたもあります。
 
新奇性のある論文を書くために、既存の研究をしっかり吟味して自分の研究のユニークな点を見出しましょう。
 
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